ヒゲ脱毛の効果を実感しているぼくとしては、周囲に定期的に脱毛を勧めているんだけど、反応はいまいち。興味がないなら全然いいんだけど、「興味はあるけど、倒産してお金が返ってこないのが恐い」という声が意外と多い。
確かに、脱毛クリニックや脱毛サロンが倒産するニュースは最近多いけど、倒産するには倒産する理由がある。割と、無茶してるなーって思うところが案の定を倒産・破産をしている印象。
というわけで今回は、無茶をやっている脱毛クリニックと脱毛サロンの見分け方を解説していく。きちんと見分けて店舗を選べば、倒産する店舗を高い確率で避けられるので、是非読んで欲しい。
脱毛クリニックや脱毛サロンの倒産が増えている
まず、脱毛クリニックや脱毛サロンの倒産数は事実として増えている。否定できない。
株式会社帝国データバンクの公開した「「脱毛サロン」倒産動向:全国企業倒産集計2023年9報」によると、2023年の倒産件数は9件。年間最多を更新した。
数字は小さいけど、過去と比べると倍。やばい。
最近は大手脱毛サロンも破産した
最近だと、2023年に「銀座カラー」や「ウルフクリニック」が破産した。
特に銀座カラーは、1993年の設立から30年の歴史を持つ老舗の脱毛サロンで、2023年11月時点で日本国内外あわせて50店舗以上の展開をしている実績もあったので、世間に与えた衝撃は大きい。
会員数は約80万人で、破産による被害者は10万人規模と言われている。
そんな歴史ある脱毛サロンでさえ破産した。やばい。
破産すると前払い金が返ってこない可能性
で、破産による影響は、破産した店舗に通えなくなるだけでなく、前払い金の返済がされないこと。
脱毛クリニックや脱毛サロンは、都度払いもできるが、五~六回セットで支払うと都度払いより料金が安くなる。だから、大多数の人はセット料金で支払う。要は、前払いする。
当然、破産したら残りの施術は受けられないし、前払いしたお金を返金してもらおうにも、脱毛クリニックや脱毛サロン側にお金がないから返済もされない。
下手をすれば、数十万円が返ってこずに泣き寝入りの可能性もある。やばい。
倒産を恐れる人も当然
そんな背景もあって、脱毛クリニックや脱毛サロンの倒産や破産を恐れるのは当然。
誰だって、数十万円をどぶに捨てたくない。
もし、数十万円をどぶに捨てたいなって変わりものがいたら、ぼくがもらうから連絡して欲しい。有効活用する。ぼくの旅行代とか。
倒産する店舗の特徴を知れば恐くない
さて、ここまで倒産恐い、破産恐いと書いたが、ここから恐くないよって話をしていく。
正直、先に例を挙げた「銀座カラー」と「ウルフクリニック」は、破産しても仕方ないなって思ってた。脱毛クリニックや脱毛サロンの運営経験のないぼくでも思ってた。
だって、提供しているサービスが採算合うのかってレベルだったから。それほどにわかりやすい特徴がある。
【前提】脱毛は値下げがしにくいビジネス
で、倒産する店舗の特徴を書く前の大前提として、脱毛は値下げがしにくいビジネスであることを認識して欲しい。企業努力で削減できる経費が乏しい。
脱毛クリニックやサロンを運営する際の経費は、例えば以下。
- 一人の客につき一人の施術者がつく人件費
- 一人の客につき一人分の個室が必要な土地代
- 一人の客が施術中に占有する脱毛器
人件費を下げたら有能な人材が逃げるし、個室は人類が明日突然小さくならなければ必要な広さが変わらないし、脱毛器を安くするのはメーカーの掌の上。
脱毛というビジネスは、極めて値下げがしにくいビジネス。
以上を踏まえて、倒産する可能性が高い脱毛クリニックや脱毛サロンの特徴を上げていく。
【特徴1】無制限通い放題
一つ目の特徴は、無制限通い放題があること。
最初にドカンとお金を払えば、以降は永遠に脱毛通い放題だよってプラン。
どう考えても不採算。仮に、20回で客が得になる料金設定をすれば、20回目以降の来店は脱毛店舗側に損しか起きないということ。客の心理として元を取ろうとするので、未来で利益にならない客が押し寄せることは明白。
しかも、利益にならない客の予約で、「予約が取りにくい」という評判が立ち、利益を生む新規客の足が遠のく。地獄。
銀座カラーには「通い放題プラン」があった
で、銀座カラーには「通い放題プラン」があった。
特徴は以下。
- 【脱毛範囲】顔+VIO+全身
- 【回数】永久保証で回数無制限
- 【有効期限】2~3年だけど無料で更新可能
うん、不採算製造ルール。有効期限が2~3年だとまだ救いはあったが、更新可能だから絶望。
ゴリラクリニックは通い放題を止めた
ちなみに、ゴリラクリニックに「ヒゲ脱毛完了コース」という通い放題プランはあった。だが、2023年4月19日をもって終了している。
特徴は以下。
- 【脱毛範囲】ヒゲのみ
- 【回数】永久保証で回数無制限
- 【有効期限】3年
銀座カラーよりも脱毛範囲が狭く、かつ有効期限のある通い放題でさえサービス終了しているのが現実。
ということは、全身脱毛かつ無制限がいかに無謀なサービス設定だったかが分かる。
【特徴2】相場を大幅に下回る料金
2つ目の特徴は、脱毛料金が相場を大幅に下回っていること。
モニター料金を除き、40%OFFや50%OFFは安すぎる。企業努力で下げられる額ではない。
10%OFFや20%OFFであれば、複数の脱毛クリニックや脱毛サロンが実施している割引率なので、比較的安全圏だとは思う。(個人の感想)
が、40%OFFや50%OFFは何をどうすればいいのかまったく理解できない。小学校で算数を学んだぼくの知識をもってしても理解できない。
ウルフクリニックは相場の半額
2023年に破産した「ウルフクリニック」は、全身脱毛を相場の半額で実施していた。
具体的には、全身脱毛5回コースを13,6500円。安すぎ。2023年時点で、全身脱毛の相場は30万円前後だったので、完全に理由なき価格破壊。
建付けは新規オープンに伴う客寄せのためのモニター価格だったが、何ヶ月経ってもモニター価格が消えなかったので、実質通常価格。
倒産する店舗の特徴を知れば恐くない(2回目)
という訳で、2つの特徴を持つ店舗を避ければ、倒産・破産に巻き込まれる確率をグッと下げることができるので、脱毛通いも恐くない。
倒産・破産リスクで迷っている人は、是非勇気を出して来店予約をして欲しい。
万が一倒産しても助けてくれる
それでもまだ恐いって言う、石橋を叩き続けて石橋を破壊するような人も安心してほしい。万が一倒産しても、他の脱毛クリニックや脱毛サロンが助けてくれることが多い。
他の脱毛クリニックや脱毛サロンにとって、世間に「倒産・破産のリスクがあるから脱毛なんてしたくない!」という価値観が広まって客足が遠のくことは絶対に避けたいこと。
「あの店が悪い店だったんだよ、ぼくは悪いお店じゃないよ」って感じで、業界のイメージダウンを防ぐためなら身銭を切ってくれる。優しい。
銀座カラー破産の例
銀座カラーが破産した時、日本エスティック経営社会が声明を出し、複数の脱毛サロンが被害者に優遇措置を行うことを発表した。
例えば、大手脱毛サロン「美容脱毛サロンミュゼプラチナム」は、256,000円を上限とし、全身脱毛コースで支払った契約金額分の値引きを実施。神対応。
ウルフクリニック破産の例
ウルフクリニックが破産した時、複数の脱毛クリニックが被害者に優遇措置を行うことを発表した。
例えば、銀座と池袋に2店舗展開するスキンクリニック「MEN’S SKIN CLINIC」は、施術1回を70%OFF、コース契約を50%OFFの値引きを実施。神対応。
倒産する店舗の特徴を知れば恐くない(3回目)
という訳で、2つの特徴を持つ店舗を避ければ、倒産・破産に巻き込まれる確率をグッと下げることができるので、脱毛通いも恐くない。
倒産・破産リスクで迷っている人は、是非勇気を出して来店予約をして欲しい。