ぼくが健康意識に目覚めた時、なんとなくマルチビタミンのサプリメントを買って飲んだ。ビタミンって、なんとなく体に良さそうだし、肌にも良さそうだから。
でも、たまに「マルチビタミン飲む必要がない」「過剰摂取はむしろ体に毒」という意見も見かけて、結局飲む方がいいのかい、悪いのかい、どっちなんだいって気分になっていた。
で、このモヤモヤを晴らすべく、マルチビタミンについて調べた。結果として、料理嫌いでなければサプリメントに頼る必要はないのかなって思ったので、その理由を書いていく。
ビタミンは必須の栄養素
ビタミンは、内側から体と肌の健康を支えるために重要な栄養素。適切なビタミンを摂取することで、体の健康は維持されるし、肌の自然な修復機能が向上して健康的で輝く肌を保つこともできる。
例えば、ビタミンCは肌のコラーゲン生成を促進し、肌の弾力性を向上させる。ビタミンEは、肌の保湿力を高めたり、炎症を抑えてニキビや肌荒れを防いでくれる。歓喜。
内部からスキンケアをしてくれるビタミンは、メンズ美容において重要過ぎるパートナーと言わざるを得ない。
厚生労働省の提示する推奨量と目安量
そんな重要な栄養素なだけあって、厚生労働省は各ビタミンを1日どのくらい摂取すべきかの指標を公開している。摂取不足の回避を目的とした指標は、以下の3つ。
- 推定平均必要量
- 推奨量
- 目安量
「推定平均必要量」は、全体の半数(50%)の人にとって、摂取すれば安心な量。
「推奨量」は、ほとんど(97~98%)の人にとって、摂取すれば安心な量。
「目安量」は、充分な科学的根拠は算定できていないが、観察した感じこれだけ取れば大丈夫だよって量。
なので、推奨量/目安量を摂れていれば、ひとまず安心という認識。
現代人はビタミンを摂れている
で、現代人は普段の食事でどれだけビタミンを摂れているのかだけど、結論から言うと割と摂れている。
以下は、厚生労働省の公開している『令和元年 国民健康・栄養調査結果の概要』と『日本人の食事摂取基準(2020年版)報告書』を基に作成した、成人男性は普段の食事で推奨量/目安量の何%を摂取できているかの表。
栄養素等摂取量 | 推奨量/目安量 | 摂取率 | |
ビタミンA | 564μg | 850~900μg | 66% |
ビタミンD | 7.9μg | 8.5μg(目安量) | 93% |
ビタミンE | 7.2mg | 6.0~7.0mg(目安量) | 120% |
ビタミンK | 258μg | 150μg(目安量) | 172% |
ビタミンB1 | 1.03mg | 1.3~1.4mg | 79% |
ビタミンB2 | 1.25mg | 1.5~1.6mg | 83% |
ナイアシン | 34.5mg | 14~15mg | 246% |
ビタミンB6 | 1.3mg | 1.4mg | 93% |
ビタミンB12 | 7.3μg | 2.4μg | 304% |
葉酸 | 310μg | 240μg | 129% |
パントテン酸 | 6.05mg | 5~6mg | 121% |
ビオチン | 45.1 ~60.7 μg | 50μg | 90% |
ビタミンC | 96mg | 100mg | 96% |
成人男性の平均的な食事で、13種類中6種類のビタミンが推奨量/目安量以上摂れている。
ビタミンAが66%、ビタミンB1が79%なのでちょっと低くはあるが、その他のビタミンは推奨量/目安量の80%以上が摂れている。
よほど偏った食生活でなければ、通常の食事だけでビタミンが概ね摂れていると分かる。
不足分をサプリメントで補うべきか
ならば我々がやるべきことは、摂取率100%になるようビタミンを摂る作業。
で、次に気になるのは、不足分を料理で補うことが現実的かどうか。レモン100個食べないと補えない量であれば、マルチビタミンのサプリメントは必須。
逆を言えば、レモン半分で埋まる程度なら、サプリメントはいらない。
不足はほうれん草で埋まる程度
で、この不足するビタミン量を料理で補おうとすると、ほうれん草を使った料理を一品作ればほぼ埋まってしまう。
カロリーSlismに記載のある「ほうれん草の卵焼き」を毎日の食事に加えると、ビタミンの摂取率は以下のように変わる。
栄養素等摂取量 | ほうれん草の栄養素 | 推奨量/目安量 | 摂取率 | |
ビタミンA | 564μg | 287μg | 850~900μg | 100% |
ビタミンD | 7.9μg | 4.56μg | 8.5μg(目安量) | 147% |
ビタミンE | 7.2mg | 3.33mg | 6.0~7.0mg(目安量) | 176% |
ビタミンK | 258μg | 61.8μg | 150μg(目安量) | 213% |
ビタミンB1 | 1.03mg | 0.09mg | 1.3~1.4mg | 86% |
ビタミンB2 | 1.25mg | 0.47mg | 1.5~1.6mg | 115% |
ナイアシン | 34.5mg | 0.18mg | 14~15mg | 248% |
ビタミンB6 | 1.3mg | 0.12mg | 1.4mg | 101% |
ビタミンB12 | 7.3μg | 1.32μg | 2.4μg | 359% |
葉酸 | 310μg | 79.8μg | 240μg | 162% |
パントテン酸 | 6.05mg | 1.41mg | 5~6mg | 149% |
ビオチン | 45.1 ~60.7 μg | 29.1μg | 50μg | 148% |
ビタミンC | 96mg | 3.5mg | 100mg | 99.5% |
ビタミンB1とビタミンCがやや足りないが、それ以外は全部推奨量/目安量以上。素晴らしいね。
ビタミン不足が煽られてマルチビタミンのサプリメントがばんばんお勧めされる現代だけど、大丈夫。サプリメントなんていらない。料理で十分カバーできる。
さあ、サプリメントを捨てよう。皆も今日から料理を一品追加して、ビタミンの摂取率100%を目指そう。
それでも料理したくない
ただ一言言いたい。ぼくは料理したくない。料理嫌い。面倒くさい。
買い物なんて行きたくない。スーパーなんて行きたくない。
料理が面倒だからサプリメント
と言う訳で、料理一品作ることが面倒なぼくにはやっぱり、サプリメントがいる。科学の力で摂取率100%を目指したい。
平均的な食事に、ディアナチュラの「マルチビタミン&ミネラル」を追加する。
すると、ビタミンの摂取率は以下のように変わる。
栄養素等摂取量 | マルチビタミンの栄養素 | 推奨量/目安量 | 摂取率 | |
ビタミンA | 564μg | 770μg | 850~900μg | 157% |
ビタミンD | 7.9μg | 8.5μg | 8.5μg(目安量) | 193% |
ビタミンE | 7.2mg | 6.3mg | 6.0~7.0mg(目安量) | 225% |
ビタミンK | 258μg | 0μg | 150μg(目安量) | 172% |
ビタミンB1 | 1.03mg | 1.2mg | 1.3~1.4mg | 171% |
ビタミンB2 | 1.25mg | 1.4mg | 1.5~1.6mg | 176% |
ナイアシン | 34.5mg | 13mg | 14~15mg | 339% |
ビタミンB6 | 1.3mg | 1.3mg | 1.4mg | 186% |
ビタミンB12 | 7.3μg | 2.4μg | 2.4μg | 404% |
葉酸 | 310μg | 240μg | 240μg | 229% |
パントテン酸 | 6.05mg | 4.8mg | 5~6mg | 217% |
ビオチン | 45.1 ~60.7 μg | 50μg | 50μg | 190% |
ビタミンC | 96mg | 100mg | 100mg | 196% |
すべて100%越え。パーフェクト。
やっぱりサプリメント最高やんけ。
【結論】理想はもう一品、面倒ならサプリ
と言う訳でぼくの結論としては、理想はビタミン豊富な料理を一品追加する。
ただ、一品追加する時間がない日や、そもそも料理を作りたくないって人は、マルチビタミンのサプリメントの摂取でもいいと思う。摂れる栄養素は同じ。
マルチビタミンのサプリメントいるかいらないか論争、結局は生活習慣によるという極めてつまらない結論に落ち着いた。対あり。