快適な湿度はいったい何%なのか【60%】

スキンケア
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室内の湿度の目安について調べると、だいたいどこのWEBサイトも「40~60%」をお勧めしていて、その根拠がASHRAE(米国暖房冷凍空調学会)が公開している「相対温度と微生物等の相関関係」に基づくことが多い。つまり、ウイルスやダニが生存しにくい環境にする湿度がお勧めされている。

確かにウイルスやダニが生存しにくいことも重要だけど、ぼくはメンズスキンケアの記事を書く人として、肌の保湿力を保つ観点などからも、快適な湿度を知りたい。

というわけで今回は、様々な観点から快適な湿度を調べた結果をまとめる。(調べた結果は随時つけたし、増やしていきたい)

日本の湿度は高い

まず、日本の湿度は高い。以下は、気象庁の公開している「東京 2021年(月ごとの値) 詳細(気温・蒸気圧・湿度)」から作成した、平均湿度の遷移。

1年のうち、10か月は平均湿度が60%以上。四捨五入したら100%。実質、日本人は常に海の中にいると言っても過言ではない。

高すぎる湿度は人を害する

湿度が高すぎるとダニかカビが繁殖しやすくなったり、汗をかいて体温調節をする能力が低下して熱中症になりやすくなったりと、自分にも部屋にも影響が出る。夏を共に過ごした布団を裏返したら、カビがびっしり貼り付いていたなんて経験があるかもしれない。

ぼくは初めての一人暮らしでやらかした。

低すぎる湿度は人を害する

では、湿度は思いっきり下げたほうがいいのかというと、そんなこともない。呼吸器免疫システムの効率が落ちてウイルス性の病気にかかりやすくなったり、肌が乾燥して肌荒れやかゆみの原因にもなる。極振りは良くない。適度が大切。

エアコンと加湿器の併用による湿度の最適化

なので、ぼくたちは、高すぎず低すぎずの湿度を維持しなければならない。具体的には、エアコンで湿度を下げつつ、加湿器で湿度を上げる。天秤のバランスをとるみたいに、繊細なコントロールが必要。

で、そこで気になるのは、結局湿度を何%に保てば、快適に過ごせるのかということ。快適な湿度については、色々な組織が異なる観点から提案をしているので、順に見たうえで、自分なりの結論を出す。

日本の法律から見る快適な湿度は40~70%

日本では、「建築物における衛生的環境の確保に関する法律」によって、快適な湿度が定められている。この法律は、百貨店や学校のように多数の人が使用する建築物に対して、環境衛生上必要な事項等がまとめられている。

詳細は、厚生労働省の「建築物衛生のページ」を参照。

で、「建築物における衛生的環境の確保に関する法律施行令」の第二条にて、具体的な湿度の基準値が定義されている。

e-GOV 法令検索より引用

「建築物における衛生的環境の確保に関する法律施行令」によると、環境衛生上、快適な湿度は40~70%となる。

微生物の観点から見る快適な湿度

次に、あらゆるサイトで参考にされている、ASHRAE(米国暖房冷凍空調学会)の「相対温度と微生物等の相関関係」を見る。

うるおLaboより引用(出典:ASHRAE(米国暖房冷凍空調学会) 相対湿度と微生物の相関図)

「相対温度と微生物等の相関関係」では、湿度が40%を下回るとバクテリア、ウイルス、呼吸器疾患、アレルギー性鼻炎花粉症のリスクが高まり、60%を上回るとバクテリア、ウイルス、カビ、ダニ、アレルギー性鼻炎花粉症のリスクが高まるとされている。

微生物の繁殖の観点からすると、快適な湿度は40~60%となる。

呼吸器感染症の観点から見る快適な湿度

「微生物の観点から見る快適な湿度」の内容と一部重複はするが、呼吸器感染症の観点から、WHO(世界保健機構)に対して湿度の下限値の呼びかけもされている。

40TO60RH.COMより引用

40TO60RH.COMの提言によると、湿度が0~40%の場合、呼吸器免疫システムの効率が落ち、かつウイルスの浮遊時間と生存時間が伸びてしまう。結果、ウイルスを原因とする病気、例えばインフルエンザなどの感染症が増えてしまう。

呼吸器感染症の観点からすると、快適な湿度は40~60%となる。

肌への影響から見る快適な湿度

最後、肌への影響。花王株式会社の生物科学研究所が2007年に公開した論文によると、湿度70%の部屋で過ごした場合と湿度30%の部屋で過ごした場合を比べると、湿度30%の部屋で過ごした方が弾力の低下や小じわの増加が発生した。

肌への影響の観点からすると、湿度は高い方が快適となる。

【結論】60%が最適

今回調べた結果は、以下の4つ。

  • 環境衛生:40~70%
  • 微生物 :40~60%
  • 呼吸器 :40~60%
  • 肌   :30%より70%(高い方がいい)

で、室内の環境を衛生的に保つのであれば、40~60%に収めるのがよさそう。かつ、肌への影響を考えると、40~60%の範囲の中でより高い湿度、60%が最適な湿度と言える。

ただ、ダニやアレルギー性鼻炎花粉症は湿度55%から増加傾向にあるので、敏感肌の人やアレルギー持ちの人は、55%の方がいいかもしれない。

とりあえず、我が家の加湿器は湿度を55~60%に維持してくれるすごいやつなので。一安心といったところ。

我が家の加湿器

ついでに、我が家の加湿器を紹介したい。我が家では、以下のシャープ製の空気清浄加湿器を使用。室温によって、自動的に湿度を調整してくれて、室温が18~28度の時は湿度を55~60%に保ってくれる。すごい。

2022年9月に、新モデルが出たらしい。2022年モデルは以下。2019年モデルと比べて、加湿量が550mL/hから600mL/hへ、運転音が52dBから43dBへ変わったらしい。加湿速度と静寂性が高まった感じ。

まあ、フィルターの寿命が10年は持つので、ぼくが買い換えるとしても8年後とかだろう。今から加湿器欲しいと思ってる人には以下おすすめ。

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