ぼくは常々思っている。スキンケア面倒くさいと。なぜ、入浴を終えた後に、よくわからない液体やクリームを顔に塗らなければならないのか。縄文時代にそんなことをやっていたのか、いやしていない。
で、じゃあ実際に保湿をしなければどうなるのか気になって、自分の顔で実験することにした。自分の体はいくら酷使してもいい実験台。
入浴後は急速に肌乾燥が進む
「入浴後は肌のバリア機能が破壊され、肌の水分や油分が蒸発していくから、入浴後はちゃんと保湿をしましょうね」とはネットで100万回くらい言われている言葉。では、実際に保湿をしないとどうなるのか。
日本健康開発財団 温泉医科学研究所が2018年に公開した「入浴後皮膚乾燥と入浴中塗布化粧品の保湿効果」によると、出浴1分後が水分量のピークで、5分以内に半分くらいまで一気に下がり、10分後以降はほぼほぼ横ばい。やばい。
ただこのデータは、「20~40代の女性」に「40℃の湯」で「合計10分間」の「全身浴」をした場合に「前腕」を測定したもの。ぼくが知りたいのは、「20~40代の男性」に「40℃の湯」で「サラッ」と「シャワー」を浴びた場合の「顔」の変化。
なら、自分の体で実験するしかないなと、測定してみた。
測定方法
具体的な測定方法は以下。
- いつも通りシャワーを浴びる
- 浴室の中で体を拭いて着替える(水分を逃がさない様に)
- ダッシュで部屋へ移動する
- スキンチェッカーで額、目元、頬の3か所を測定する
- 部屋から出ずに、15分後、30分後、1時間後、再度測定する
- 測定終わり、開放感に浸る
測定には、美ルルのスキンチェッカーを使用する。こちらです。こちらです。せっかく買ったから、意地でも使う。
室内環境
ちなみに室内は、エアコンと加湿器をフル活用して、室温と湿度をなるべく一定に保つ。室温は個人的に快適な24度。湿度は肌にいいらしい60%。
加湿器は、シャープ製の空気清浄加湿器を使用。室内の湿度60%を自動的に維持してくれるすごいやつ。湿度の測定は、SwitchBotの温湿度計を使用。Google Nestと連携すれば、「OK, Google」で湿度を教えてくれるすごいやつ。
使用した洗顔料
後、使用した洗顔料はこれ。ファンケル(FANCL) のピュアモイスト泡洗顔料。ヒト型セラミドとユズセラミドのダブルセラミド配合で、保湿力の高い洗顔料。たまたま家にあったやつ。
別日に、セラミドの入っていない別の洗顔料を使った場合と比較すれば、セラミドが保湿力を維持していることが数値化できそうで楽しみ。いつかやる(やるとは言ってない)。
注意事項
なお、この検証はあくまでぼく一人で試したサンプル数1のデータなうえ、測定時間には1分程度の誤差がある。なぜならスキンチェッカーは1つしかないし、ぼくの手は2本しかないから。
論文に載るような高尚なものではなく、なんちゃって実験くらいに思って読んで欲しい。
シャワーを終えた直後(5分以内)
まず、いつも通り髪を洗って、顔を洗って、体を洗う。で、浴室の中で着替え、ダッシュで部屋へ。
1回目の測定。室温は23.3度、湿度は64%。
測定部位 | 水分量 | 油分量 |
額 | 76% | 22% |
目元 | 76% | 22% |
頬 | 54% | 17% |
額と目元がやたらと水分量が多い。頬は、額と目元の2部位と比べると低く見えるが、ぼくのいつもの水分量より高めで、油分量少なめ。油分量減ってる理由がよくわからないけど、洗顔で流れ落ちたのだろうか。
シャワーを終えた15分後
15分待機して、2度目の測定。室温は23.5度、湿度は64%。1回目との誤差ほぼなし。
測定場所 | 水分量 | 油分量 |
額 | 54% | 17% |
目元 | 58% | 18% |
頬 | 47% | 21% |
額と目元の水分量と油分量が一気に20%程下がった。頬は、水分量が7%下がり、油分量が5%増えた。なんでだ。少なくなった油分を補おうと、肌の油分の分泌量が多くなった、とかだろうか。
シャワーを終えた30分後
30分待機して、3度目の測定。室温は23.6度、湿度64%。2回目との誤差ほぼなし。
測定場所 | 水分量 | 油分量 |
額 | 50% | 16% |
目元 | 57% | 18% |
頬 | 47% | 22% |
額の水分量が4%下がったが、それ以外は水分量も油分量も大きな変化なし。温泉医科学研究所の公開していたデータが示した横ばいと、ほぼほぼ近い。
シャワーを終えた1時間後
1時間待機して、4度目の測定。室温は23.7度、湿度65%。3回目との誤差ほぼなし。
測定場所 | 水分量 | 油分量 |
額 | 50% | 17% |
目元 | 53% | 16% |
頬 | 46% | 23% |
目元の水分量が4%下がったが、それ以外は水分量も油分量も大きな変化なし。額や頬と比べて、目元は水分の蒸発がゆっくりなのかもしれない(予想)。
測定を終えてわかったこと
以上で測定を終了。解放された。で、実際に測定を終えて、いくつかわかったことがある。
保湿前にパジャマへ着替えてる暇なんかない
保湿はやはり、速くすればするほど、多くの水分量を閉じ込めることができそう。15分経過時点ではカラッカラになってるから、5分以内くらいがベスト。お風呂から上がって、パンツをはいて、ドライヤーで髪を乾かして、「さあ保湿するか」なんて言ってる間に肌はカラッカラ。
入浴を終えたら、パンツ履いて、さっさと保湿するしかない。もしも娘がいる父親なら、「お父さんパンツ1枚で洗面台独占しないで!」と娘に嫌われるか、自分の肌を守るか、究極の2択を迫られることになる。悔いのない選択をして欲しい。
いやまあ、普通に浴室の中で保湿してから出ればいいとも思うけど。
我が家のエアコンと加湿器は優秀
後、全く想定してなかったけど、我が家のエアコンと加湿器は優秀なんだなってわかった。温度も湿度も一定に保ち続けてくれた偉い。ご褒美に、エアコンは冬が本格化する前にクリーニング業者でピカピカにしてあげて、加湿器は今度の週末にお手入れをしてあげる。
実験前にはトイレに行っておこう
後、実はこの実験、2時間後までやる予定だったけど、1時間経過時点でトイレに行きたくなって断念。部屋から出られないならトイレに行けないと、完全に失念していた。次の測定では気を付ける。
【おまけ】水分叩き込んで保湿した
余談だけど、測定をすべて終えたぼくは、洗面所に飛び込んで洗顔して、即座に保湿した。結果、保湿終了から15分後、そこそこの水分量が保たれていた。うっかり保湿をし忘れたら、顔に水分補給してから保湿しても、そこそこ効果があるのではと感じた。
測定場所 | 水分量 | 油分量 |
額 | 65% | 19% |
目元 | 82% | 26% |
頬 | 53% | 16% |
さらに1時間経過。何もつけないときより水分量が5~10%高い。保湿ってすごい。
測定場所 | 水分量 | 油分量 |
額 | 54% | 17% |
目元 | 65% | 19% |
頬 | 52% | 16% |
【おまけ2】今回使ったデバイス
スキンチェッカー
beluluのスキンチェッカー。楽天堂々一位のすごいやつ。
加湿器
シャープ製の空気清浄加湿器。室内の湿度60%を自動的に維持してくれるすごいやつ。
温湿度計
SwitchBot製の温湿度計。Google Nestと連携すれば、「OK, Google」で湿度を教えてくれるすごいやつ。
新型も販売してるらしい。欲しいけど、1Kに湿度計は2つもいらない。