ジムに通うと、十中八九言われるのが「プロテインを飲みましょう」だと思う。ぼくも今まで通ったパーソナルトレーニングジムでもれなく言われた。
で、じゃあ買おうとなった時、プロテインに色々な種類があることに気づき、どれを買うべきか悩むまでが皆通る壁。
ということで今回は、プロテインにはどんな種類があって、どんな目的で飲むのがいいのかを解説していく。
プロテインはタンパク質の塊
そもそもプロテインってなんだという基礎から復習しておくと、プロテイン=タンパク質の塊。肉とか乳製品とか大豆とかに含まれている、筋肉を作るには必須の栄養素。決してドーピングの類ではない。
プロテインで食事だけでは足りないタンパク質を補給
で、なんでプロテインを飲む必要があるかと言うと、一般人の平均摂取量ではボディメイクに必要なタンパク質を満たせていないから。
厚生労働省の公開している「令和元年 国民健康・栄養調査」によると、成人男性が1日に摂取するタンパク質の平均値は70~80g。
対し、ボディメイクする人間のタンパク質の目安接種量は、「体重×2」gと言われている。成人男性の平均体重が65~70kgなので、必要なタンパク質量は130~140g。まるで足りていない。
プロテインは大きく三種類
さて、ようやく本題。
まず、市販で売られているプロテインは、大きく以下の3つに分かれる。
- ホエイプロテイン
- カゼインプロテイン
- ソイプロテイン
牛乳由来のホエイプロテインとカゼインプロテイン
ホエイプロテインとカゼインプロテインは、どちらも牛乳に含まれているタンパク質を取り出したもの。
だいたい、牛乳に含まれているタンパク質のうち、20%がホエイプロテイン、80%がカゼインプロテイン。
トリビアだけど、ヨーグルトを冷蔵庫に入れておくと、なんか透明な液体が出てくるのを見たことがあると思う。あれがホエイ。
大豆由来のソイプロテイン
で、ソイプロテインは、大豆に含まれているタンパク質を取り出したもの。
ソイ(soy)を和訳すると大豆なので、そのまんま。
ホエイプロテインの特徴
ホエイプロテインは、さらにWPI、WPC、WPHみたいに製法が分かれるんだけど、ここでは割愛。
ホエイプロテインの特徴は、以下。
- 吸収が早い(筋トレ向き)
- 免疫力の向上
- 腹痛の原因
吸収が早い(筋トレ向き)
ホエイプロテインの1つ目の特徴は、吸収が早いこと。つまり、筋トレ向きなこと。
ホエイプロテインの特徴は、何と言っても吸収が早いことです。約2時間で吸収されるため、トレーニング後の栄養吸収には最適と言われています。
一般社団法人 日本プロテイン協会より引用
筋トレ後は、体が疲労した筋肉を回復させてより強い筋肉にしようとタンパク質を強く求める。そのタイミングで、吸収が早いホエイプロテインを飲めば、筋肉の増強に有効。早いことはいいことだ。
また、BCAAと呼ばれるアミノ酸も豊富で、筋肉合成が活発な状態にもしてくれる。まさに筋トレ向き。
免疫力の向上
ホエイプロテインの2つ目の特徴は、免疫力を高める効果があること。
ホエイプロテインは体内のグルタチオンを増やし、グルタチオンは免疫機能を力を強化してくれる。
腹痛の原因
ホエイプロテインの3つ目の特徴は、人によっては腹痛の原因になること。
ホエイプロテインは牛乳由来の性質上、「乳頭」が含まれている。乳頭不耐性の人、要は牛乳を飲むとお腹を壊したりゴロゴロしたりする人は、ホエイプロテインが向かない。
最初に製法に少し触れたが、WPI製法の場合は乳頭がほとんど除去されているので、WPI製法のホエイプロテインを選べば腹痛を回避できるかもしれない。
ホエイプロテインの入った商品
ホエイプロテインを手軽に買いたければ、SAVAS(ザバス)のホエイプロテイン100がお勧め。ドラッグストアにも売っている。ただし安くはない。
個人的にはX-PLOSION(エクスプロージョン)のホエイプロテインを推す。Amazonで買えるし、国産だから届くのも早いし、SAVASより安い。手軽さをとるか、安さをとるか。
カゼインプロテインの特徴
カゼインプロテインの特徴は、以下。(余談だけど、カゼインプロテインだけネットの情報が異常に少ない気がする)
- 吸収がゆっくり(ダイエット向き)
- 高いカルシウム吸収率
- 炎症・アレルギーの原因
吸収がゆっくり(ダイエット向き)
カゼインプロテインの1つ目の特徴は、吸収がゆっくりなこと。つまり、腹持ちが良くてダイエット向きなこと。
吸収速度がゆっくりであることが特徴としてあげられます。約7時間〜8時間かけて吸収されるため、ダイエット中の方や、就寝前に摂取することで満腹感を持続させる効果が期待でき、おすすめです。
一般社団法人 日本プロテイン協会より引用
間食のお菓子の代わりにすることで、満腹感を得て過食を防ぐことが期待できる。また、就寝前に飲むことで、就寝中も体内に残って、筋肉に栄養を与え続けてくれて、筋肉が減るのを防いでくれる。
高いカルシウム吸収率
カゼインプロテインの2つ目の特徴は、カルシウムの吸収率が高いこと。
カゼインは、体がカルシウムを吸収するのを助けたり、鉄分の吸収を助けたりする性質を持つ。
炎症・アレルギーの原因
カゼインプロテインの3つ目の特徴は、体内の炎症やアレルギーの原因になること。
カゼインプロテインは、以下の5種類に分けることができる。
- αカゼインS1型
- αカゼインS2型
- βカゼインA1型
- βカゼインA2型
- κカゼイン
このうち、健康に影響があるカゼインが「αカゼインS1型」と「βカゼインA1型」と言われていて、特にαカゼインS1型は炎症やアレルギーの原因とされている。
で、この2種類はたいていの牛乳に入っており、牛乳由来のカゼインプロテインは絶賛影響を受ける。
カゼインプロテインの入った商品
カゼインプロテインを手軽に買いたければ、SAVASのミルクプロテインがお勧め。コンビニで買える。いつも買ってるコーヒーを置き換えてみるとかお勧め。
個人的にはバナナ味が好き。
ソイプロテインの特徴
ソイプロテインの特徴は、以下。
- 吸収がゆっくり(ダイエット向き)
- 豊富なイソフラボン
- 男性ホルモン抑制の原因
吸収がゆっくり(ダイエット向き)
ソイプロテインの1つ目の特徴は、吸収がゆっくりなこと。つまり、腹持ちが良くて過食を防ぎ、ダイエット向きなこと。カゼインプロテインと同じ。
ソイプロテインの特徴は、カゼインプロテインと同様に吸収速度がゆっくりであることがあげられます。 約5時間〜6時間かけて吸収されるため、ダイエット中や女性におすすめです。また、乳が体質的に合わないという方もこちらをおすすめします。
一般社団法人 日本プロテイン協会より引用
カゼインプロテインが約7~8時間かけて吸収するのに対して、ソイプロテインは5~6時間と少しだけ吸収速度が速いが、まあ誤差の範囲。
豊富なイソフラボン
ソイプロテインの2つ目の特徴は、豊富なイソフラボンを含むこと。つまり、骨粗しょう症の予防や美肌効果が期待できる。
2006年1月に内閣府食品安全委員会事務局が公開した「大豆及び大豆イソフラボンに関するQ&A」によると、イソフラボンには骨粗しょう症の予防や更年期障害の軽減に有用と言われている。
また、ニチモウバイオティックス株式会社がイソフラボン倶楽部にて公開している「イソフラボンのコラーゲン&ヒアルロン酸の産生を促進作用」によると、イソフラボンには美肌効果があると言われている。具体的には、肌のヒアルロン酸やコラーゲンを増やし、肌のハリやツヤを良くする可能性がある。
男性ホルモン抑制の原因
ソイプロテインの3つ目の特徴は、男性ホルモン抑制の原因になること。
イソフラボンを摂取することで、過剰な男性ホルモンの作用を抑制し、前立せんがん予防効果と薄毛の抑制が期待できる。
ただし、男性ホルモンが減少すると筋トレの効果が減少する可能性があるため、筋トレ時の過度な摂取は推奨しない。(プロテインによっては、ホエイプロテインとソイプロテインを混ぜている物もあるので、絶対飲むなというわけではない)
ソイプロテインの入った商品
手軽に買いたければ、SAVASのプロテインバーがお勧め。コンビニで買える。バータイプなので、粉末タイプみたいに水に溶かす必要もなく、パクっと食べれば終わり。お手軽。
手軽さより安さ、Amazonで買いたい、って場合はマイプロテインのソイプロテインがお勧め。プロテインバーが1食200円弱に対して、こっちは100円以下。おすすめ。
ちなみに、1kgは33食分くらい。
2.5kg版も売ってる。83食分くらい。
筋トレ後はホエイ、間食や寝る前にはカゼインかソイ
というわけで、ホエイプロテイン、カゼインプロテイン、ソイプロテインには、それぞれメリットとデメリットがある。各自の体質に合ったものを飲むのが良さげ。
個人的には筋トレ後にはすぐに吸収されるホエイプロテインを飲んで、間食や寝る前にはカゼインプロテインかソイプロテインを飲むのがお勧め。
牛乳にアレルギーがあったりお腹を下してしまう人は、ソイプロテイン。
ぼくはしばらく、筋トレ前後と食事の置き換えとしてホエイプロテイン、間食の代わりにソイプロテインを飲んたんぱく質の摂取を試みる所存。
今飲んでるプロテイン
最後に、参考になるかはわからないけど、ぼくが飲んでいるプロテインも書いておく。この記事、アフィリエイトリンクだらけなのが気になるけど、いったん気にしない。
ホエイプロテイン
X-PLOSION(エクスプロージョン)のホエイプロテイン。いろいろな味がある点と、国産だから注文してから届くまでが早い点を重宝している。
ソイプロテイン
MADPROTEIN(マッドプロテイン)のソイプロテイン。ソイプロテインのお試しと言うことで、安いのを買ってみた。ノーフレーバーだから、低脂肪乳で割って飲んでる。